最後まで演じ切った真矢先生
さきほど「女王の教室」の放送が終了。
ここまでの布石を見事に生かした、
それでいて流れるような展開の最終回であった。
このドラマの主張は単純明快。
それは、真矢という先生の口から繰り返し聞かれた、
「目覚めなさい。」の一言に集約できる。
真矢先生が最後までそれを体言していたこともあり、
明確なメッセージとなって伝わってきた。
なおそれをかみ砕いて言うならば、
今というこの瞬間を大切に生きなさい、ということ。
そう分かっていながら、
いつしかのめり込んでいた自分がいた。
話はおおよそ見当がつくのに、引きつけられてしまう。
これこそが、演技力というものなのだろうか。
最後まで本心を生徒に見せずに終わった真矢先生。
そして、その役を演じ切った天海祐希。
この二重の演技力に魅せられてしまった。
特に最後のシーンで、
あれだけ厳しかった真矢が笑ってくれたのには
こちらまでつられてうれしくなった。
「先生は、本当はいい人なんですよね。」
子役も、メインの4人は際立っていた。
回りが演技ではなく、
歌要員だったり、エンディングのダンス要員だったりと
演技は二の次で選ばれた子たちがいてさらに際立っていたということもあるが、
それにしても見事であった。
ちょっと落ち着いて全話を振り返ってみても、これはかなりの佳作であった。
普段はあまりテレビを見ないほうで
見始めたきっかけも本当に偶然だっただけに、
ほぼ全話を見られたことがうれしく、またありがたくも思う。
似たようなテーマの書籍や映画も間違いなくあるだろうが、
TVドラマにはTVドラマなりの長所があり
それをうまく活用していたように思われる。
こんなドラマにはしばらく会えないであろう。
最後にこの番組制作に携わったすべての皆さんへ。
厳しい世論に押され辛い時期もあったでしょう。
それにもめげることなく、
晴れ晴れとしたドラマを作り抜いてくれてありがとう!