紙コップ

僕の心は　今にも水があふれそうな　紙コップ
　
あれだけ　空っぽだった　はずなのに
気付くと　コップの中は　水がたくさん
あれだけ　温かかった　はずなのに
気付くと　ひんやり　冷えていた
　
それだけど
今までは　誰かに温めてもらって　助かってきた
それだけど
今までは　誰かを信じられて　自分で温められてきた
　
だけど今　そんな状況が　危うくなっている
もしかしたら　このまま　あふれてしまうかもしれない
　
それは
誰か　たちが　忙しくなってしまったから
それは
誰か　への信頼が　揺らぎつつあるから
　
どっちかあれば　大丈夫なのに
どっちも急に　離れて行きそう
　
たしかに　コップに水を足したのは　自分のせい
たしかに　信頼を揺るがせたのも　自分のせい
　
それなのに　
それなのに　あふれそうな紙コップを　前にして
どうしようもない　自分が　いる
誰かが　振り向いてくれるのを待っている　自分がいる
　
「誰か」　「誰か」　「誰か」たち…
僕は　どうしたら　いいのですか？